SOCAP:アメリカ
今回紹介するのは、アメリカの社会的投資関連プレイヤーのSOCAPについてです。
SOCAPは、2008年以降、ソーシャルインパクトを意識した活動に対して投資を行いたい投資家、社会起業家や各界のリーダーを繋げるためのプラットフォーム作りを目指しています。
SOCAP16(Social Capital Markets Conference)では、一万人を超える来場者を記録しました。
セミナーの内容は公開されていますので是非参照ください。
(以下抜粋となります)
Lessons from Six Years of Social Impact Bonds
「SIB6年間からの教訓(仮題)」
Evolving Impact Measurement Over the Next Decade
「次の10年間に向けたインパクト測定の進化(仮題)」
以下、「SIB6年間からの教訓(仮題)」と「次の10年間に向けたインパクト測定の進化(仮題)」のセミナーの抜粋となります。
はじめてソーシャルインパクトボンド(SIB)が2010年にイギリスで始まって以来、多くの政治家や、政策作成者、投資家が、SIBの取り組みに注目しています。
その一方で、全ての取り組みが成功しているとはいえず、どうすれば”成功”する取り組みを増やすことができるのか議論されています。
カンファレンスでは、SIBの取り組みはまだ実験段階であるという前提のもとで、よりデータやエビデンス、またアウトカムにフォーカスすることが重要であるということ。
また、インパクトを評価することにはコストがかかりますが、特に発展途上国では、コスト効率性が今後のスケールのためには特に必要だとしています。
インパクト測定については、アメリカの一般的な企業が把握しているように、社会的企業についても、データの重要性を認識する必要があるとしています。
それは、企業の活動やインパクトの出し方について、客観的なデータとして測定することで、PDCAを回すことができるためです。
その一方で、事業とは「顧客」を創出することと言われるように、顧客がいないビジネスはありませんが、事業を継続するためには、インパクトと顧客満足度のバランスを保つことが重要だとカンファレンスでは述べられています。
今後、事業をブラッシュアップしたり、適切なPDCAを回すためにも、より「普通」にインパクトを企業が測定するようになるのではないかと締めくくられています。
今回は、アメリカのソーシャルインパクト領域を推進する、SOCAPとSOCAP16カンファレンスを紹介しました。
引き続き世界の社会的インパクトに関連した活動を行う企業とその取組を紹介していきます。