Stanford Social Innovation Review (SSIR) とは
スタンフォードソーシャルイノベーションレビューは、世界中の社会変革リーダーに対して、ウェビナー、会議、雑誌、オンライン記事、ポッドキャストなどを通じて、人権、インパクト投資、非営利団体のビジネスモデルなど、幅広いトピックに関する研究、理論、実践の情報を提供しています。
以下のyoutubeチャンネルなどにも動画を公開しています。
今回は、そんなSSIRに掲載された『Life Bonds: Linking Returns to Life Outcomes』という記事の紹介となります。
この記事は、ライフボンド(Life Bonds)というアイディアが紹介されています。
詳細は原文にあたってください。
https://ssir.org/articles/entry/life_bonds_linking_returns_to_life_outcomes
以下記事の要旨です。
ライフボンド(Life Bonds)とは
著者のJamie Attard氏は、金融によって長期的なポジティブなアウトカムや、行動の変革、貧困層への貢献が可能だといいます。ただうまく機能させるためには、道具が必要であるとしています。
その道具がライフボンド(Life Bonds)と呼ばれるアイディアです。
途上国では、乳幼児の死亡率の高さが問題となっています。正確な統計を把握することは難しいですが、医療環境や衛生状態なども、死亡率の高さの要因だと考えられます。
経済学や金融の分野はどのようにインセンティブを設計するかという学問であるという見方もあります。
ライフボンド(Life Bonds)はまさに、死亡率の高さをライフボンド(Life Bonds)という金融商品を用いて、減らすインセンティブを働かせようというアイディアです。
ライフボンドとは一種の保険商品ですが、ある年齢に達する前に、死亡してしまった場合は、ライフボンドの権利が失効されてしまい、逆にその年齢まで何もなければ、親にライフボンドの権利が支給されるというものです。
ライフボンドの権利の確定までは、本人確認も兼ねて、病院や保健所での年1回の健康診断を必須にするなど、サービスの設計次第では、途上国の健康増進への寄与も期待されています。
今回は、スタンフォードソーシャルイノベーションレビューの『Life Bonds: Linking Returns to Life Outcomes』という記事を紹介しました。
ライフボンドのように、社会的インパクトを意図した取り組みを、引き続き紹介していきます。