CSVの最新動向とCSVによるSDGsへの取り組みについて
2017年8月3日に「CSVの最新動向とCSVによるSDGsへの取り組みについて」-クレアンとCSV開発機構との共同企画-がノムラスタジオで開催されました。
セミナーは四部で構成され、第一部では、株式会社クレアンチーフCSVオフィサー兼、一般社団法人CSV開発機構副理事長の水上武彦氏によるShared Value Leadership Summit2017参加報告・CSVの最新トレンドについてのプレゼンテーションがございました。
水上氏からは、企業がCSVに取り組む理由にミレニアル世代への意識が存在することやデジタルテクノロジーを活用したCSVのビジネスモデルが増加しているというお話があり、さらに、SDGsを経営に統合していくためには、CSVの推進が不可欠であり、SDGsには、多額の事業機会が見込まれることから、CSVとしてSDGsに取り組む目的は、SDGsビジネスの創発・推進と既存ビジネスの競争力・持続可能性向上であるというご報告がありました。
第二部では、国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所副代表補・上席渉外広報官の青柳仁士氏によるSDGsの枠組みでのUNDPの活動と企業連携に期待することについてのプレゼンテーションがございました。
UNDPから、企業から課題はどのようなものがあるのか、どの課題がビジネスになりうるのかという問い合わせが増加しているというお話があり、多くの企業からSDGsへ注目が集まっていることがうかがえました。
第三部では、株式会社伊藤園常務執行役員CSR推進部長の笹谷秀光氏によるCSV進化のためのSDGsの活用についてのプレゼンテーション、第四部では、グローバルに展開するSDGsとCSVの実践についてのパネルディスカッションが行われました。
笹谷氏からは、SDGsは経済価値というチャンスと社会・環境というリスクの両面があり、CSVを通し、競争優位と環境・社会課題解決の同時実現が可能であるというお話がありました。
また、パネルディスカッションでは、SDGsがすでに浸透している住友化学と富士通から、社内にSDGsが浸透した理由として、『SDGs』という共通言語による外部からの評価や社員の意識向上、また、UNDP様との協働などにより主要な製品にSDGsを入れ込んでいる点が挙げられました。
SDGsビジネスを牽引しておられる企業様のご講演ということからか、大勢の参加者が足を運んでおり、今後の他企業の取り組みに注目が集まります。
※こちらの記事は、学生インターンが記載したものとなります。Social Impact Actでは、SDGsの企業・団体の調査研究や、途上国向けプロジェクトの企画などについて、運営を実施するインターンを募集しています。関心をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。