BOP・インクルーシブビジネス支援セミナー
2017年3月31日(金)に国連大学本部ビルにおきまして、貿易・産業協力振興財団が主催で、「BOP・インクルーシブビジネス支援セミナー」が開催されました。
■ プログラム 14時00分~14時10分:開会 ○主催者挨拶 一般財団法人 貿易・産業協力振興財団 理事長 日下 一正 氏 ○共催者挨拶 国連開発計画(UNDP) 駐日代表事務所 駐日代表 近藤 哲生 14時15分~15時30分:基調講演 「これまでの日本政府の取組~アジアの発展とアフリカの発展~」 経済産業省 貿易経済協力局 通商金融・経済協力課長 信谷 和重 氏 「BOPビジネスの潮流変化~BOP3.0とエコシステム構築~」 BOPグローバルネットワーク・ジャパン代表/金沢工業大学専任講師 平本 督太郎 氏 「アフリカにおける持続的なビジネスの展開に向けて」 ヤマハ発動機株式会社 海外市場開拓事業部 アフリカ開拓部長 福田 武彦 氏 15時30分~15時40分:<休憩> 15時40分~16時55分:パネルディスカッション 現地で必要となる人材/パートナー/資金調達/BOP層との連携といった課題への取り組みや解決策、支援を行う立場からの事業性評価の視点や 支援のあり方について御議論いただきます。 【パネリスト】 ・フロムファーイースト株式会社 代表取締役 阪口 竜也 氏 ・PwCサステナビリティ合同会社 代表執行役 三橋 優隆 氏 ・マラリアノーモアジャパン 専務理事 水野 達男 氏 ・独立行政法人国際協力機構 民間連携事業部連携推進課長 馬場 隆 氏 ・独立行政法人日本貿易振興機構 ビジネス展開支援部 途上国ビジネス開発課長 石原 圭昭 氏 【モデレーター】 慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 教授 岡田 正大 氏
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/presscenter/articles/2017/03/7/undp1.html より引用
基調講演・パネルディスカッションの要約
・以前は、アジアはアフリカより貧しかったという現実。SDGsの達成には、ビジネスを通じての開発の重要性が共通認識に。
・いかに点ではなく、エコシステムを構築して(様々なプレイヤーを巻き込み)、BOP市場に挑戦するかが重要。エコシステムの構築とは途上国で活動する事業者・組織が有する有形無形のリソースを最大限に活用し、BOP層と共に持続可能な地域・国・産業を作るという発想。エコシステムにおいては、アイデンティティーやストラクチャーなどの構築が成功の可否を握る。
・その一方で、関わるステークホルダーが増加することによって、調整や取引コストは増大することになりますが、BOP市場への挑戦という観点ではこのエコシステムという観点が重要。
・エコシステムという観点では、関連プレイヤーが一堂に集まる場に、日本からの参加者がほとんどいないという現実。協力者の構築という意味では、まずは、そういった場所に参加することを推奨したい。
・また、マラリア蚊帳の製造などの経験からは、トップマネジメントのロングタームのコミットメントや、いかに安く作るか、自社製品のユニークさの徹底や、決断の現場移譲は特に重要。
・世界最大の機関投資家の「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」がESGやインパクト投資関連市場に参画することで、徐々に企業の事業運営などにも変化が起こってくるのではないか。
・BOPやSDGsビジネスについては、JICAをはじめとした国内機関の支援制度が活用できる一方で、CSRを超えていかに「戦略性の根幹として位置付けられているか?」が成功の可否を握るのではないか。
今回は、BOP・インクルーシブビジネス支援セミナーの内容を抜粋して紹介しました。
引き続き、関連領域の情報をウオッチしていきます。
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