海洋プラスティック問題
G7で世界各国の具体的な対策を促す海洋プラスチック憲章が採択されるなど、昨今、海洋プラスティック問題を耳にすることが増えてきました。
人類が生活の過程で、生み出したプラスティックゴミが、海に漂流し、食物連鎖の中に組み込まれたり、また環境を破壊しているのではないか?という課題です。
「The World Economic Forum」が、「The New Plastics Economy Rethinking the future of plastics」という論文を発表しています。その中で、重量で比べた場合、2050年までに魚よりもプラスチックのほうが海に多く生息するのではないか?という予測を紹介しています。
ルワンダのように、環境配慮などの観点から、買い物時などのプラスティックバックが禁止される政策が取られる国もありますが、ほとんどの国でプラスティックは様々な用途で利用されています。
「The World Economic Forum」の同論文によると、プラスティック生産量は右肩上がりに増加し、2014年には311MTに達しているとのことです。これは、数十年で20倍近く生産が増えているということです。
これは、プラスティックの加工のしやすや、応用用途の多さなどからも起因していると考えられます。ただ、生産廃棄フローにおいて、32%は回収されずに川や湖、海へと流出し、リサイクル回収されるものは14%にとどまるという現状に、警鐘を鳴らしています。
環境省による、「海洋プラスチック問題について 平成30年7月」における世界のプラスティックゴミの排出量においては、中国がダントツと推計しています。
環境問題全般について言えることではありますが、どのようにグローバルにおいて、合意を取り付け、こうした課題に挑戦してくべきかも重要な観点となります。
日本においても、海といっても、例えば、担当省庁の縦割りなども問題視する声もあり、「海洋省(庁)」などの構想の提案もあるようです。※下記の動画参照のこと
・汽水域まで:環境省
・護岸:国交相
海中
・200mまで:水産相
・200以下:海洋研究開発機構(JAMSTEC):文科省
・海底:JOGMEC:経産省
今回は海洋プラスティック問題について紹介しました。
関連トピックについても、引き続き、紹介していきます。
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